日商簿記1級は、時間的制約や家庭との両立など、特有の難しさがある
以下にそのポイントを整理してみる
目次
日商簿記1級の難しさ
1. 勉強時間の確保が難しい
日商簿記1級の合格には、独学で500〜1,000時間程度の勉強が必要とされている
家事や育児、仕事などの合間に勉強時間を確保するのは容易ではない
2. 出題範囲の広さと深さ
試験科目は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目で、各科目において深い理解が求められる
特に、商業簿記では商品売買の推定など、ひらめきが必要な問題も出題される
3. 合格基準の厳しさ
合格には、全科目で40%以上の得点と、全体で70%以上の得点が必要
日商簿記1級の合格率(直近の試験データ)
試験回 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
第168回(2024年11月) | 10,420人 | 1,572人 | 15.1% |
第167回(2024年6月) | 9,457人 | 992人 | 10.5% |
第165回(2023年11月) | 10,251人 | 1,722人 | 16.8% |
第164回(2023年6月) | 9,295人 | 1,164人 | 12.5% |
第162回(2022年11月) | 9,828人 | 1,027人 | 10.4% |
※データ出典:MS-Japan MS-Japanの求人・転職サイト
過去10回の平均合格率は約11.6%であり、合格者数が全体の1割強であることからも、その難易度の高さがうかがえる
試験の特徴と難易度の要因
日商簿記1級は、以下の4科目から構成されている
- 商業簿記
- 会計学
- 工業簿記
- 原価計算
これらの科目は、簿記2級と比較して出題範囲が広く、専門的な知識が求められる。 特に「工業簿記」と「原価計算」は、計算力や論理的思考力が試されるため、難易度が高いとされている
また、試験は相対評価であり、上位10%の受験者のみが合格となるため、全体の中で上位に位置する必要がある
合格に向けた学習のポイント
- 基礎力の徹底:簿記2級の内容を確実に理解し、基礎力を固めることが重要
- 過去問の活用:過去の試験問題を繰り返し解くことで、出題傾向や問題の形式に慣れることができる
- 専門的な教材の利用:専門的な知識が求められるため、信頼性の高い教材や講座を利用するべき
主婦が日商簿記1級を目指す際のポイント
- 学習時間の確保: 家事や育児の合間に、1日1〜2時間の学習時間を確保する工夫が必要
- 効率的な学習法: 図解や要約を活用したテキストを選び、視覚的に理解を深めると効果的
- モチベーションの維持: 家族の協力を得て、学習環境を整えることが大切
まとめ
日商簿記1級は、専門的な知識や高度な計算力が求められるため、計画的な学習と継続的な努力が必要となる
日商簿記1級は難易度が高い試験だが、主婦でも計画的な学習と家族のサポートがあれば、合格は十分に可能だと考える